梅草庵 daily life 第51話

★楽をしなかった者が本番に強い。

 高校生まで含め塾生の2学期中間テストの結果がそろい始めました。例えば、英語で96点の中2生、95点の中1生、91点の中2生・中1生、「あと1点で90点だったのに~!」という中1生など、点数自体が好結果だった生徒の報告はもちろん嬉しいものです。

 ただ、結果だけなく成長のプロセスも重視している私としましては、「前回の点数に比べ大きく伸びた!」という報告も同様に嬉しいものです。今回で言いますと、例えば英語では、12点アップした中学生や15点アップした中学生がおります。さらに、高2生の中には28点アップした生徒もおります。2学期前半の様子を見ていて彼らに共通していたのは、1回1回の取り組みをきちんとこなしていたということです。テスト直前に一気に詰め込んで伸ばしたのではなく、日頃の取り組みにより地力がついたという印象を受けました。まさに継続による力です。

 

 理想論かもしれませんが、私は塾生に「『試験本番でどんな問題が出ても対応できる力』をつけてほしい。」と思って各回の授業をしています。そのために、単元の本質を理解してもらうことに重きをおいています。「パターンで覚えさせる」というのは極力使いませんし、どうにもならない時の最後の手段にしています。全ての問題パターンを覚えるというのは物理的に不可能ですし、本番の問題が練習で取り組んだパターンから外れる可能性だってあるわけです。パターン勉強のみに慣れた生徒でよくある辛いケースが、入試本番で「過去問と違う形式の問題が出たので解けなかった…。」というものです。こうなってはいけません。読めない(=自分の力ではどうにもならない)可能性があるものに力を注ぐより、全ての問題に対応できるよう地力をつける努力をする。こっちを大事にしたいと思っています。急がば回れであり、生徒にとって楽ではありません。しかしそれでも、「こういう問題が出たら解ける。」という一種の他力本願のようなことをするのではなく、「どんな問題にも対応できるよう、各単元を100%理解する。」という厳しい道をギリギリまで取ってほしいと思っています。どんな問題形式になろうが、地力がついていればその場で解けるのですから。

 

(注:受験勉強において過去問は絶対に必要です。)