HOW TO STUDY いろいろ 第52号

★今の当たり前は過去のがんばり

 先日の参議院選挙に続き、今月末には都知事選挙があります。7月はまさに選挙モードですね。7月10日(日)の参院選投票日のテレビ番組は、ほとんどが選挙番組で「今日のテレビ、すげーつまんねえ」と思った生徒も多かったかもしれません。私も中学生ぐらいの頃は、なさけない話ですが「選挙日はおもしろいテレビ番組が無い!」と苦しんだ経験があります。

 そんな私ですが、選挙権を得てからは投票を一度も欠かしておりません。わざわざ時間を削って、投票所に行くという行為は別に楽しくはありません。そして、申し訳ないですが、広報などでよくある「あなたの1票は重い。」とか「あなたの1票がこの国を動かす。」などの言葉に従っているわけではありません。いい言葉だとは思いますが、残念ながら私には実感できておりません。「中学校の生徒会長を選ぶ」なら、○百分の1だから重い感じがしますが、選挙となると○万分の1ですから。

 

 少し話はそれますが、私は中学時代、生徒会長立候補者の推薦責任者というものをやったことがあります。私の通っていた中学校では、生徒会長に立候補したい人は、誰か推薦責任者をつけなければならないという決まりだったのです。立候補者のS君(仮)から「図書券500円あげるから!」と頼まれて、引き受けてしまったのです。結局、彼は生徒会長に当選したのですが、改めて考えると、500円で友達を買収するというとんでもない奴が生徒会長になったと思います(笑)。

 

 さて、選挙の話に戻りますと、私は選挙権を「昔の人ががんばってくれた、ありがたい権利」だと思って投票に行っています。今は投票できるのが当たり前になっていますが、昔は投票できないのが当たり前だったんですよね。選びたくても選べなかったわけです。民衆の手が届かないところで権力者になった人による法律に従ったり、無理やり戦争に駆り出されたりしたんですよね。納得できませんし、怖いですね。「それじゃいかん!」ということで、先人たちががんばって勝ち取ってくれた権利の1つが選挙権です(日本では1945年にようやく男女普通選挙が実現する)。選びたくても選べなかった時代の人々のことを考えると、「1票を投じるというこの行為、無駄にはできない!」と思って投票に行っています。

 ちなみに今では、選挙日に選挙特番を見るのが、私の楽しみの1つにもなっています(笑)。