★熱中症と勉強
段々と気温が上がってきましたね。日によっては暑いぐらいです。暑くなると天気予報などで話題に上るのが熱中症。先日、専門家の方が熱中症対策を紹介しているのを、テレビでちょうど見る機会がありました。
①「水分は、喉が渇いたと思う前に取りましょう。」
②「体を暑さに慣れさせましょう。」
現在、熱中症にかかる人が昔より増えていると聞きます。平均気温が数度上がっているので、そりゃそうだと思っています。が!この日はふと②の意見が頭に残りました。「体を暑さに慣れさせましょう。」ということは、「暑さに慣れないまま、夏本番を迎えるのは危険です。」ということですよね。「暑さに慣れないまま、夏を迎える」とはどういうことか?真っ先に思い浮かんだのは、クーラー(冷房)です。ちょっと我慢すればいいのに、クーラーを過度に使用していないか?ということです。「ちょっと暑いな。クーラーつけよっと。」簡単です。快適です。しかし、そのちょっとの甘えが、夏本番への耐性(忍耐力)を奪っているのではないでしょうか?これを繰り返していたら、確かに暑さに慣れないまま夏本番を迎えることになってしまいます。夏本番は必ず来るわけです。耐性がつかないままの夏本番は、それはキツイ。倒れてしまうのもうなずけます。しかし、厳しい言い方かもしれませんが、我慢できるレベルからクーラーによってその場その場を逃げた(甘えた)ツケが夏本番の熱中症につながっているケースもあるのではないでしょうか?ちなみに、当塾では、開塾以来「30℃超えるまでは扇風機」です(笑)。生徒達にとっては、キツイのは百も承知ですが、図らずも熱中症対策としては間違っていなかったのかもしれません。
さて、このクーラーの例も含めて、「便利さの裏にはマイナスもあり。」と私は常々思っていますが、このことは教育でも同じです。例えばインターネット。知識を仕入れることや、何か調べることは格段に簡単・便利になりました。しかし、それらを勉強だと勘違いしてしまったらマズくありませんか?ネット作業は、探しているだけで、自分の頭で考えてはいません。考えていないことを勉強とは呼べないと思います。調べれば答えがすぐに出る。便利です。しかし、これが当たり前の感覚になってしまうと、考える力(私は「脳のスタミナ」と呼んでいますが)につながりません。そして、脳のスタミナが低い場合、ちょっと考えてわからないケースにぶつかると、「誰かに聞くか」、「ネットで調べるか」、「あきらめるか」の選択肢になってきます。日常はそれで通じるかもしれません。しかし、考える力を必要とし、誰にも頼れない環境である入試本番は必ず来るわけです。そこまでに耐性をつけとかなかったら、本番で倒れることになってしまいませんか?