★水を注ぐ前に、穴の無いお椀を用意する
世田谷区の公立小・中学校は昨日1学期の終業式でしたね。
さっそく夏休みモードに入っているでしょうか?
塾の方では、特に中学生からぞくぞくと成績の報告が届いています。
「内申がついに9科で40(素点)になった!」
「オール4に届いた!」
「理科と音楽が上がったけど、国語と社会が下がった。」
などなど。
報告をくれたメンバーには、毎度のことながら「結果だけで一喜一憂しないように!」と伝えています。(これから報告のメンバーもお待ちしています。)
現在、学校の内申点(成績)は「定期試験の得点」・「提出物の精度(期限に間に合ったか含め)」・「授業態度」という3つが大きな要素でつけられています。これからの飛躍ための反省をする際には、まずこの3要素に分けて考えることが大切です。
例えば、「試験の点数はいいのに、授業態度で引かれている」という場合。当たり前ですが、授業態度を改善しなければ内申点につながりません。ここを無視して、試験の得点力をつける策だけをいくら練っても、効果は低いです。残念ながら、穴の空いたお椀に水を注いでいる状態だからです。このケースですと、急がば回れではありますが、「なぜ授業態度が悪くなってしまうのだ?」ということ(=お椀の修復)に真剣に向き合う必要があります。ハッキリ言って、勉強内容を教える(=水を注ぐ)ことよりよっぽど手間のかかる、そして根深い問題です。性格や生活習慣など精神面が大きく関わるからです。ここをめんどくさがらずに、逃げずに見つめ直すことが大切です。時には、生徒本人だけでは解決できず、お家の人の協力も必要でしょう。せん越ながら、私が常々保護者様に言わせていただいている、「子供の学力を伸ばすためには、家×学校×塾のトライアングルが重要」という理由の1つがここにあります。
一口に教育と言っても、「家での教育」・「学校での教育」・「塾での教育」という役割分担があり、またそれぞれに得意分野(責任分野)があるのではないでしょうか?私としては、認識している以上、「水を注ぎながらお椀作りもしたい。」と思っていますが、情緒面はさすがにご家庭の教育には勝てないと痛感しています。また、精神面がしっかりしている生徒は、学力の伸びのペースが速いなとも感じています。